「応募資格・条件」記載時の注意点は下記3つです。
①特定の居住地・出身地・国籍・身体的・精神的特徴をはじめ、何らかの要素で優遇・排除する記載が無いこと
②例外事由に該当していないケースで、特定の年齢・年代を優遇・排除する表記が無いこと
※例外事由に該当している場合、応募資格で[就業経験]を問うことは出来ません。ご注意ください。
③例外事由に該当していないケースで、特定の性別を優遇・排除する表記が無いこと
④応募者が募集企業に金銭を支払う必要がある旨の記載が無いこと
以下に詳細を記載しております。ぜひ一度ご確認ください。
●特定の居住地・出身地・国籍・身体的・精神的特徴をはじめ、何らかの要素で優遇・排除する記載が無いこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
労働者の募集及び採用の際には、原則として応募者に出身地・居住地・国籍・宗教・身体的精神的特徴・性格などを問う記載はできませんので、該当箇所を削除または修正してください。
▼NG例 特定の居住地・出身地・国籍
-----------------------------
- 「近くにお住いの方からの応募をお待ちしています!」
- 「遠方の方からの応募も歓迎」
- 「●●出身者限定」
- 「母国語が●●の方」
- 「地元で働きたい方」
- 「●●市内にお住まいの方」
- 「日本国籍の方」
- 「就労ビザがある方」
- 「現地採用」
- 「通勤30分以内にお住まいの方」
※「歓迎」表記であってもNGになります。
▼NG例 特定の身体的・精神的特徴
-----------------------------
- 「明るいあなたに」
- 「ガッツがある方募集」
- 「優しく元気な方」
- 「素直な」
- 「根性のある」
- 「寛容な方」
- 「体力がある」
- 「目がいい」
- 「手先が器用な方」 など
※「歓迎」表記であってもNGになります。
●例外事由に該当していないケースで、特定の年齢・年代を優遇・排除する表記が無いこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
労働者の募集及び採用の際には、原則として年齢を不問としなければならないと法律で定められております。該当箇所を削除または修正してください。
▼NG例
-----------------------------
- 「若手歓迎」
- 「20代優遇」
- 「40代以上お断り」
- 「50代募集」
- 「20代でも歓迎」
- 「50代でも応募OK」 など
※「歓迎」表記であってもNGになります。
※例外的に年齢制限を行う場合は、例外事由に該当している旨を記載する必要があります。
また『例外事由 3号 イ 長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合』に該当する場合、応募資格で[就業経験]を問うことは出来ません。ご注意ください。
▼NG例と修正例①
-----------------------------
NG例)「営業経験2年以上の35歳以下のみ応募可」
→ 営業経験を問うことはできません。
修正例)「営業経験が2年以上ある方歓迎です」
▼NG例と修正例②
-----------------------------
NG例)「35歳以下のみ応募OK 職種未経験者も歓迎します!」
→「就業経験」がある人の採用を前提とした表記はできません。
(職種未経験者「も」歓迎はNGです。「職種未経験者を歓迎」はOKです。)
修正例)「例外事由 3号 イ 長期勤続によるキャリア形成を図るため、35歳以下の人材を募集します」
▼NG例と修正例③
-----------------------------
NG例)「応募資格:60歳以下」
→労働者の募集及び採用の際には、原則として年齢を不問としなければなりません。
修正例)「定年が60歳のため、60歳未満の方のみ応募可能です」
-----------------------------
詳細は厚生労働省のHPをご確認ください。
▼募集・採用における年齢制限禁止について(厚生労働省HP)
●例外事由に該当していないケースで、特定の性別を優遇・排除する表記が無いこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
労働者の募集及び採用の際には、原則として特定の性別を優遇・排除する記載はできませんので、該当箇所を削除ください。
▼NG例
-----------------------------
- 「女性歓迎」
- 「女性の方も大歓迎」
- 「男性限定」
- 「男性の方も大歓迎」
- 「主婦歓迎」
- 「主夫歓迎」
- 「主婦(夫)歓迎」
- 「女性も歓迎します」
- 「男性でも働けます」
- 「女性のみ制服貸与あり」など
※性別を限定して募集出来るケース例は以下の通りです。
- 巫女、神父、女性専用エステのスタッフなど → 業務の性質上必要性が認められるためOK
- 現金輸送警備員など → 防犯上の理由から男性に従事させることが必要な職業のためOK
- 危険有害業務スタッフなど → 労働基準法により、女性の労働が制限・禁止されているためOK
【ポジティブ・アクションについて】
以下の3点を満たしている場合は、女性を優遇した募集が可能です。
①女性に限定した/女性を歓迎した募集である旨の記載があること
②ポジティブアクションを適用している旨の記載があること
③応募資格欄に上記①・②が記載してあること
●応募者が募集企業に金銭を支払う必要がある旨の記載が無いこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
労働者の募集及び採用の際には、原則として応募者が募集企業に金銭を支払う必要がある旨の記載はできませんので、該当箇所を削除ください。
▼NG例
-----------------------------
- 入社時には、当社で自動車を購入いただきます。
- 入社後の研修費として3万円お支払いいただきます。
- 入社前に当社の推薦本3万円分をご購入いただく必要があります。
■ 「応募資格・条件」を書く際のポイント
続いて「応募資格・条件」を書く際のポイントについてご紹介します。ぜひご活用ください。
「経験者」募集と「未経験者」募集は、別々の求人に分ける!
たとえば、営業職の募集の場合。
△ 応募資格:未経験可 ※営業経験者優遇(業界経験尚可)
給 与 :月給18万円~30万円
「経験者」募集と「未経験者」募集が混在していると、応募者は「経験者募集だ」と認識をします。
そのため「結局、経験者しか採用されないのかな」「応募しても無駄かも」と感じてしまいます。
また、「経験者」募集と「未経験者」募集が混在することで、給与額も「月給18万円~30万円」と幅広い書き方になってしまい、「一体いくらなんだろう」とわかりにくくなります。
そのため、以下のように「経験者」募集と「未経験者」募集は、別々の求人に分けて、「応募資格」を書き分けましょう。
例)経験者募集の求人
◎ 応募資格:印刷業界における営業経験をお持ちの方
給 与 :月給30万円
例)未経験者募集の求人
◎ 応募資格:営業未経験者歓迎!安心してご応募ください
給 与 :月給18万円
もし「未経験者」「経験者」を同求人内で募集していたら、別々の求人に分けて「応募資格」を書き分けてみてください。
<参考記事>
・求人テンプレート_【応募資格】ホールスタッフ・接客職用
https://en-gage.zendesk.com/hc/ja/articles/360000282081
・求人テンプレート_【応募資格】営業職
https://en-gage.zendesk.com/hc/ja/articles/360000282602
・求人テンプレート_【応募資格】一般事務
https://en-gage.zendesk.com/hc/ja/articles/360000287582
・検索されやすい応募資格の書き方を知りたい
https://en-gage.zendesk.com/hc/ja/articles/900001059343